しかしもかかしもない。

未練ごころを 捨てる季節はずれの 女ひとりの旅です・・・(田川寿美『女…ひとり旅』より) Neither Shikashi nor Kakashi!!

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■ 空母・雲龍の無念

海上自衛隊の佐世保史料館、通称「セイルタワー」を見てきた。

1階から7階まで、日本海軍~海上自衛隊の歴史を実物とともに
展示している、気合の入った史料館だった。

今回もっとも心を打たれたのは、4階の目立たない場所にあった、
空母「雲龍」の模型に添えられた追悼文である。一部を引用する。

積むべき哨戒機とてなく、ただひたすらに戦局の赴くまま、
空母本来の海戦を展開する機会もなく、かつ輸送の任務すら
全うし得ぬまま、海の藻屑と消えたことは洵に痛恨の極みであった。


長くてしつこい文章だけど、意味が分かる人には訴えかけるものがある。

「雲龍」の悲劇を語るには、空母の話から入らなければならないだろうか。
(知っているという方、興味ない方は読み飛ばしてください。
 書く側としては、実はかなり楽しい作業なのでw)

~~~
よく語られているように、戦艦に代わって空母が海戦の主役となったのが、
日本とアメリカのいわゆる「太平洋戦争」であった。

開戦直後、日米戦に投入できる空母を日本は6隻、米国は4隻持っていた。

日本が6隻の空母で、米国に大打撃を与えたのが1941年の真珠湾攻撃。

日本4隻、米国3隻で戦いながら、日本が繰り出したすべての空母を
沈められる大敗を喫したのが1942年のミッドウェー海戦。

空母という兵器は、運ぶべき飛行機、それを操縦する搭乗員を確保して
はじめて成立する。逆に空母の沈没はそれらを全て失うことを意味する。

この戦い以降、日米はガダルカナルをめぐる消耗戦を戦いながら、日本は
壊滅した空母部隊の再建、米国はさらなる強化を目指すことになる。

米国は正規の空母を30隻近く建造するかたわら、ハリボテのインチキ
くさい空母を一年に50隻も造ったりして物量にモノを言わせる。

いっぽう日本も、商船を徴用したり、水上母艦や潜水母艦を改造したり、
戦艦大和の姉妹艦の設計を変更したり、あの手この手を尽くして
ミッドウェー海戦の頃と同じくらいの規模を回復することに成功した。

それで久々に仕掛けた決戦が1944年のマリアナ沖海戦。ということは、
空母部隊の再建に丸二年もかかったわけだ。

敵味方の飛行機の数はそう変わらなかったのだが、パイロットの熟練度、
飛行機の性能、米国側の迎撃用の新兵器といった戦力差は埋められず、
この戦いで日本は「マリアナの七面鳥撃ち」と呼ばれる大敗北を喫した。

バタバタ撃ち落される日本機…グレート・マリアナズ・ターキーショット!

もう、ここらへん来ると歯ぎしりするしかないわけだが。

日本側の飛行機はほとんど撃墜され、空母もだいたい沈んでしまい、
以後の日本海軍は空母による航空戦力の運用を実質的に放棄する。
(もう2年も待てないし、本土防衛戦なら遠くに運ぶ空母は不要だから。)

本題の「雲龍」が完成したのは、このマリアナ沖海戦の後なのだ。

ついに完成した日本海軍の最新鋭航空母艦。もちろんミッドウェーの頃
なんかより性能も良くて、ハリネズミさながらに弾幕を張って敵の攻撃を
防げるし、60機の艦載機を効率よく甲板に出すエレベーターもある。

でも載せる飛行機がない。

仕方がないから、大きな船体を活かして物資の輸送でもやってくれと。

でも大きな空母の一人歩きなんて危ないんだ。その頃はもう制海権が
ないから、日本の近海には米国の潜水艦がウヨウヨいる。

格好のエジキとなる以外に道はなく、「雲龍」は東シナ海に沈んだ。
~~~

以上を踏まえてもう一度。

積むべき哨戒機とてなく、ただひたすらに戦局の赴くまま、
空母本来の海戦を展開する機会もなく、かつ輸送の任務すら
全うし得ぬまま、海の藻屑と消えたことは洵に痛恨の極みであった。


もう、悔しいことが色々ありすぎてきれいな文になんかならない。

それでもムリヤリ書くとこういう感じになるんだと思う。

「雲龍」と運命を共にされた方々に、謹んで哀悼の意を表します。

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